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稼働率という言葉に違和感バリバリです
IT業界特有かもしれませんが。
作業時間全体のうち、どれだけ売上・利益に貢献できる仕事に時間を使えているかが評価指標になるときがあります。
呼び方は「稼働率」とか「生産性」とか色々ですが、ここは「稼働率」に統一します。
僕は、この「稼働率」が嫌いです。
稼働率なんて血の通ってない言葉の響きに違和感バリバリです。
稼働率が高ければ「よくやっている」。
稼働率が低ければ「金にならない仕事ばかりしてる」。
そんな風に評価するのは大間違いだと思っているからです。
僕が稼働率を嫌いな理由
理由はシンプルです。
人間は機械じゃないからです。
稼働率で評価する人は
お金を払っているのだから、無駄な時間なく働いてもらわないと、損をする。
だから、無駄な時間なく働いてるヤツを評価して何が悪い。
そういいます。
でも、間違ってます。
絶対!!
そう考える人は、機械と人の違いがわかっていません。
一番大きな違いは「人間は成長できる」ことです。
さらに、「人間は化ける」こともできます。
50点の機能の機械を買えば、100%使い切っても50点です。
でも。
人間は、入社した時に10点の実力しかなくても、それが50点、60点、70点・・それどころか100点を超えて、別の段階に化けてしまう可能性を常に秘めています。
もちろん、逆に5点とかに下がってしまう人もいますけど。
だから、人件費はコストではなく「投資」なんです。
稼働率と人の成長ステップは相いれない
人に対する投資を価値あるものにするためには、人が成長する必要があります。
人間が成長するには時間が必要です。
成長するきっかけも必要です。
成長するためには同じことばかりやっていてもダメで、「やったことのないことに挑戦する」とか「新しいやり方を試してみる」ことが絶対に必要です。
長い時間仕事をしているとかとは関係ありません。
挑戦が欠かせません。
ちょっと違うやり方を試してみるとか。
今やってる事から展開して、新しい試みを付け加えてみるとか。
もちろん、挑戦すると失敗のリスクは増えますが、そういう試行錯誤の積み重ねこそが経験であって、成長の種です。
こういうことと「稼働率」は相いれない関係になります。
稼働率を評価するのは、人を育てる能力がない会社に見えてしまう
個人的なイメージですが。
稼働率などを評価の指標にしている時点で「人を育てる能力がない会社」だと、宣言しているように見えてしまったりするのです。
稼働率で評価する最大の問題は、必要な試行錯誤や失敗を無駄として切り捨てることを強要することにつながりますから、短期的に売上に貢献した時間だけで人間を評価する経営者や上司のもとでは、社員が成長しないのは当然です。
ある意味、社員が成長しないように経営者や上司がじゃまをしているのと同じです。
繰り返しになりますが。
人間の成長には「試行錯誤の時間」が必要です。
それは短期的な「稼働率」や「生産性」から見るとマイナスです。
生産性が一番高い働き方は、慣れている仕事だけを就業時間中やり続けることです。
そんな仕事の仕方を求める会社は、どんなに綺麗事を並べても、結局、社員の成長の機会を奪って使い捨てしているのです。
社員もバカじゃないですから。
優秀な社員ほど、そんな会社には愛想をつかして転職していきます。
だから。
人間を機械みたいに稼働率なんかで評価する会社は、短期的に良かったとしても、長い目でみると未来はないと思うのです。
はい。