アラカン"BOKU"のITな日常

文系システムエンジニアの”BOKU”が勉強したこと、経験したこと、日々思うこと。

人材育成と報酬要素を混同すると、評価の全てが台無しになる。

人事評価を評価する側・される側の両方を長年やってきて、どうもモヤモヤしていることとか、納得いかないこととかを、書いてます。

 

前回までは、目標管理の運用方法の問題点だとか、社員に無理やり差をつけるのってどうなのよ!的な観点で書いてきました。

 

今回から、ちょっと観点を広げてみようかと思います。

 

やっぱり、なんか納得いかないことがあるんでね。

 

たとえば、ひとつの評価機会で、あれもこれもしようとするので、人材育成のためにやっているのか、昇給や賞与の割り振りをきめるためにやっているのかがはっきりしない時があることです。

 

たとえば、目標管理を例にします。

 

これは、本来は「人材育成」に重点をおいて設計されているはずのものです。

 

個人が目標をたてて、上司が適切な目標かを助言し、本人ができたかどうかを評価したものを、一次・二次と上位の評価者が評価し、フィードバックの面談を行う手順ですから。

 

でも、目標の達成度が「業績評価点」に組み入れられ、それで昇給額や賞与額や昇格に差をつけようとする運用が散見されるんですね。

 

そもそも、人事評価で差をつける必要 がある理由は後者のせいです。

 

人件費にも予算があるので、限られた原資を分配しないといけない。

 

役職やポジションも限りがあるので、選別して配置しないといけない。

 

その理由づけに、評価を利用している。

 

それだけのことだと思うんです。

 

これで納得できないのは、人材育成をするために設計されている目標管理に、なんで無理やり、そういう余分なことをくっつけるのかな・・ということなんです。

 

会社や組織の売上や利益と、自分のスキルアップ目標を同列に扱っていいわけがありません。

 

自分でたてる目標の達成度を昇給とか賞与等の給与に影響させること自体、どう考えてもナンセンスです。

 

評価点が、昇給とか昇格に影響するのがわかっていれば、「リスクなく達成できる目標を書けばいい」と誰でも気が付きますからね。

 

自分のできることだけをやっていて、成長できるわけありません。

 

これは考えるまでもなくわかることです。

 

だから、リスクなく達成できる目標に人材育成上、何の意味もありません。

 

なのに、目標管理という人事評価の運用が、リスクのない目標をたてることを暗にすすめるような方向をむいているとすれば、「時間だけかけて、人材育成の効果も期待できない大いなる無駄」以外の何ものでもありません。

 

上司がきちんとチェックして適切なレベルの目標にすれば大丈夫ということを言う方もいますが、上司はすべて完璧であるみたいな、理想論に頼る事自体がありえないです。

 

人材育成と報酬に関する評価をいっしょくたにするのも、理想論によるのも、これは評価制度を立案する側の手抜きのようにすら見えてきますね。

  

目標管理をやるなら、人材育成目的だけに絞るべきです。

 

最近読んだ、ラズロ・ボック氏の「ワーク・ルールズ」にも、明確に書いてあるので、引用します。

報酬についての話し合いと人材育成についての話し合いを避ける。

この2つを結びつけると学習が台無しになってしまう。

企業の規模にかかわらず、これは事実である。

 

手間がかかるとか、関係ないです。

 

手間を優先して、学習を台無しにするような運用をしていると、会社がなくなっちゃうよ・・と、本気で思います。

 

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