アラカン"BOKU"のITな日常

文系システムエンジニアの”BOKU”が勉強したこと、経験したこと、日々思うことを書いてます。

電子レシートって本当に小売業の淘汰のきっかけになるほどのもんなのだろうか?

日経コンピュータにこんなタイトルの記事がありました。

r.nikkei.com

ちょっと出だしを引用すると。

経済産業省らが電子レシートの実証実験を都内で公開した。

2018年5月にも電子レシートの標準フォーマットなどの標準化を目指す。

単なる紙の電子化にとどまらず、小売業に破壊と変革を迫る威力を秘める。

 なるほど。

f:id:arakan_no_boku:20180405233636j:plain

  

電子レシートってなんだろう

 

旗振り役の経済産業省のページを見てみます。

電子レシートの標準仕様を検証する実験を行います~個人を起点とした購買履歴データの活用を通じて消費者理解向上を目指します~(METI/経済産業省)

実験の背景としてこう書いてあります。

各店舗から発行される買物レシートを標準仕様で電子化し、個人に蓄積することで、当該個人が起点となって、様々な店舗から発行される電子レシートを統合管理することが可能となります。 

ようするに、各レジメーカや小売業各社が独自の仕様で蓄積・利用している顧客の購買データフォーマットを標準化する試みみたいです。 

オープンデータ化まで考えているんですかね。 

なるほどね。 

本当にできたら、確かにインパクトはありますね。

 

データだけあっても利用のハードルは高いんだな

 

今でも、POS(Point-of-Sales)データとして、顧客の購買データは各社で蓄積・利用しています。 

POSデータを元にして、商品の同一購買記録(レシート)内での組み合わせを分析して、関連陳列や品揃えの参考にするバスケット分析などのデータマイニングは、もう20年以上も前から実際に行われています。 

されてるんですが。

まあ・・大変です。

自分も実際にいくつかのプロジェクトを手伝ったことがありますけど、データ量が半端ないですから、そう簡単にはいきません。

 自分が経験したのは、全国展開までいってない中堅小売業でした。

それでも単品単位の購買データは1日で70万件~100万件くらい積み上がるわけです。

それを、ある程度の期間蓄積すると、 データベースの1テーブルのレコード数が億のオーダーになったりするので、力技で処理しようとしたら、一生かかっても処理が終わりません(笑)

それに加えて、数学・統計の素養も必要だったり。

人的側面のハードルは高いです。

 

情報処理能力で企業が淘汰されるのは良くないかも

 

 問題は。

すべての小売業者にそのような人材が存在するとは思えないことです。

仮に顧客購買デーた(電子レシート)が標準化・オープン化されたとすると・・。

それを有効に活用できた企業が圧倒的な競争力を持ち得る可能性が高いです。

逆に、それができない企業は苦しくなる。

そうするとですね。

そういう人材を抱える余力のある大企業。

たとえば、Amazonみたいな企業と、そうでない中小企業群。

この差は埋めがたいものになるでしょうね。

だから、どうせやるなら業界共通の処理センターを作って、データ分析結果を共有化して公平な競争で業界全体の底上げをはかり、オールジャパンでアマゾンとかに対抗しうるようなものを作るとか。

それくらいまで、やってくれたら、すごいんですけどね。

 とはいえ。

 旗振り役が経済産業省ですからね。

 第5世代コンピュータプロジェクトの悪夢が頭をよぎります。

第五世代コンピュータ - Wikipedia

申し訳ないですけど。

自分には、「日本の官僚主導のこういうプロジェクトって金だけ湯水のように使って、長い期間をかけて、知らない間にフェイドアウトして責任の所在も何もうやむやになって終わる。」ものにしか見えてません。

日本の小売業他の関係企業がどの程度主体的に動くか・・でしょうけど。

でも、今のところ、期待度 30%くらいかな。

これから期待度があがっていくことを願いつつ・・ですが。