目次
- 日本は、働き盛りの40代~50代男性の自殺者が多い特殊な先進国です。
- 40代・50代の自殺が多いって?
- 日本は、特殊な先進国なんです
- 今でもゾッとするときがある
- 結構、ギリギリのバランスで生きてるんですよ
- 自殺する人が弱いわけじゃない
- 2019年の追記です
日本は、働き盛りの40代~50代男性の自殺者が多い特殊な先進国です。
2017年6月の記事のリライトです。
目次だけつけました。
そのため、参照している情報が古いかもしれませんがご容赦ください。
40代・50代の自殺が多いって?
引用します。
WHOの報告によれば、2000年以降は自殺者の高齢化が進み、高齢化が進む多くの先進国で「75歳以上の男性」の自殺が増加(Change in the age distribution of cases of suicide)。
一方、日本では40代~50代男性の自殺者が多く、これは経済状態の悪い途上国と似通った傾向である。
平成28年も「40歳代から60歳代の男性の自殺者で全体の約4割近く」を占め(今回の白書にも記されている。こちら)、年齢別に死因に占める自殺者の割合を比較すると、
ご覧の通り30歳前後~50歳前後で男性のほうがずっと多いことがわかる。
要するに、「中高年の男性問題」はかなり深刻なのに、白書ではその点が言及されていない。
なぜか日本では「男性問題」より「女性問題」にばかりスポットがあたりがちだが、「自殺」という極めて重要な問題でもなおざりにされてしまったのだ。
なかなかにショッキングな内容です。
日本は、特殊な先進国なんです
ただ、わからんでもない部分はあります。
今の日本って、40代~50代男性に冷たい社会だなと思うことはありましたから。
体力も落ちてきて、忍び寄る老後に不安を覚え始める時期に、子供の教育費やローンなどの心配ごともある。
なのに、給料はあがらない。
それどころか、リストラって話がでると常にメインターゲットにされる。
自分も何回か転職はしてますけど。
会社を辞めるのは、やっぱり不安です。
次の仕事が見つからなかったらどうしよう・・。
次の職場がブラック企業だったらどうしよう。
低賃金な仕事にしかつけなくて、生活に困窮したらどうしよう。
などなど。
この不安感は経験者しかわからないです。
今でもゾッとするときがある
今でも。
仕事が決まらなくて頭を抱えてる自分の姿を夢で見て、ゾッとするときがあります。
最初の転職の時、不安にかられて、必死で職探ししました。
すると、いきなり、非正規とか、常時人手不足の会社とかからのオファーとかの誘惑がバンバン舞い込んできました。
自分なりに最低条件を決めて転職活動していたのですけど、面接にいって、採用の意思を示してもらえると、迷います。
たしかに条件には不足している。
不安な部分もある。
でも・・ここで決めれば、職が決まらない不安から逃れられる。
そういう誘惑の声にはふらっとしてしまうこともあります。
家族がいたから我慢できましたけど、ひとりだったらいっちゃってたかもしれません。
それから。
軽く20年以上の月日が流れた今、過労死とかの労働事故の事例とかを調べているときに、事例の中に自分が転職活動をしていた時に誘惑にかられた会社の名前をみつけたりすると、心底ドキドキします。
あの時、妥協してたら、この事例の主人公は自分だったかもしれない・・。
そう思うと、怖いです。
結構、ギリギリのバランスで生きてるんですよ
とにかくね。
みんな紙一重の差で生きているなと思います。
特に、40代~50代男性。
世の中のお父さんは、沢山の敵に囲まれてます。
- 家族への責任というプレッシャー。
- 仕事のストレス。
- 肉体の衰え。
- 病気への恐怖。
- 将来(老後)への不安。
などなど。
それらに挟まれてギリギリのバランスで生きています。
だから。
ひとつ歯車が狂うと、かなりきしみます。
自殺する人が弱いわけじゃない
誰だって、死ぬのは怖いです。
自殺する人のことを「弱い」なんて言う人もいますが、自分にはそうは思えません。
自分で自分の命をたつのは、相当怖いです。
だから、自殺者が多いということは、「その死の恐怖を超えるほどの生き続けることへの恐怖と絶望があった」ということでしょう。
そう思うと、せつないです。
同世代を生きてきた男として。
本当に。
それにしても。
日本が「経済状態の悪い途上国と似通った傾向」ってどういうことでしょうね。
さらに、「中高年の男性問題」はかなり深刻なのに、白書ではその点が言及されていないってのは、女性問題の方がマスコミ受けがいいから?
だとしたら、悲しいっすよねえ。
たいていの「40代~50代の男性」は頑張ってるんだけどなあ。
2019年の追記です
改めて年代別の自殺者データの分析をしてみました。
40・50代の割合が多い傾向は、この記事を書いたころと変わってない感じですね。