実体験として、リストラされる前の会社がダメになっていく過程には、確かに一瞬居心地がよくなったと思う時期がありました。
会社がダメになっていく・・ということ
会社の業績がおちていっても、会社全体の数字を積極的に社員に伝えないで隠したりする会社だと、末端社員にはわかりません。
でも。
兆候は表れます。
自分の経験であとになってリストラとか大変なことに会社で感じた「あれが危険な兆候だったんだと思うこと」はあります。
それは。
- 会議が定時に始まらなくても怒る人がいなくなった。
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経営情報(会社全体の数値など)があまり伝わってこなくなった。
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会議の雰囲気がリラックスしたものになって笑い声が増えた。
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社長の周囲にイエスマンっぽい人がだんだん増えてきた。
- 経営幹部がずっと本社にいて、会議ばかりするようになった。
- リスクの指摘ばかりで、何も行動しない人が出世しはじめた。
- 結果を検証する「うるさ型」の人がいなくなってきた。
- やたらとスローガンやお説教(精神論)を朝礼とかで言い始めた。
って感じです。
これを読んで「おーー。自分の会社でもあるな」と思った方。
ヤバイですよ(笑)
一時的に「会社がよくなった」ように勘違いする
上記のリストを見るとわかると思いますが。
末端社員にとっては「居心地よい」環境に変わっていく時があります。
少しの間ですけどね。
まあ。
思い返してみると、単なる「規律が緩んだ状態」でしかなかったのですが、当時は「楽になった」と思っていました。
個々の数字は良くないので、雰囲気としては暗いんですけど、緩んだ状態というのは末端の社員にとっては心地よいものです。
だから、「会社がよくなった」なんて勘違いする者まででる始末でした。
まさしく「ゆでがえる」でした。
カエルを常温の水にいれ、徐々に熱していくとその水温に慣れていってしまい、熱湯になったときには、もはや跳躍できずにゆで上がってしまうという・・あれ・・です。
気づいた時にはもう遅い
結局。
急にバタバタが始まって、あれよあれよという間にリストラ案がでてきて、早期退職募集がはじまりました。
で。
ゆでがえるだった自分らは、たたき起こされてアタフタします。
怒るやつ。
泣くやつ。
急に愛社精神に目覚めるやつ。
ETC。
すったもんだのあげく、自分はそれに応募して、早期退職して、今に至るわけです。
こういう経験をすると、なんとなく「よろしくない方向に向かっている雰囲気」を意識できるようになります。
仕事でよその会社にいってもそうです。
それは、ちょっとした「スキル」なので(笑)、役にはたってます。
だから。
早期退職の経験も、いい経験だったのではないか・・と無理にでも思うようにしている今日このごろではあります。