人を信用しすぎてはダメな時代なのは間違いない
僕は基本、人間関係ってお互いを信用しあうことでしか成り立たないと思ってます。
だけど。
信用しすぎてはいけない時代であることは忘れてはいけないんですよね。
信用というのは時間をかけて築くもの
そもそもの話。
信用というのは、普段の付き合いの中でお互いの人間性にふれながら、少しずつ積みあがるものです。
これは今も昔も変わらない真実のひとつです。
たとえば、仕事だってそう。
頼んだことを期限通りに、きっちり仕上げてくる。
何か問題があったときには正直に報告してくれる。
約束したことは守る。
そういう一つ一つのことをちゃんとやる人は信用する。
やらない人は信用しない。
それだけのことです。
だから、普段から約束も守らず、時間にルーズで、仕事の成果物の品質もいまいちみたいなことをやっていて、都合の良いときだけ「信用してください」などと言われても、それは無理というもの。
それは逆の立場になっても同じなので、自分も人に信用してもらいたかったら、普段から小さなことでも手を抜かず、約束を守ることを心掛けないといけない・・と思っているわけです。
お金の貸りる時だけ「信用してくれ」はありえない
信用というのは時間をかけて築くもの・・。
これは全人類の常識だと思うのですけど、意外にわかってない人もいます。
普段、ルーズなくせに都合の良い時だけ「信用してくれ」という人とか。
もちろん、「無理」としか答えようがないですけど。
そういう人に限って、結構な確率でキレたりするのですけど(笑)。
何を言ってもむなしいだけです。
プライベートでお金がからむ話でも、こういう話はよく聞きます。
そもそも人付き合い自体がほとんどないので、僕のところに直接来る人はあまりいませんけど、相談されることはあります。
- 友人に保証人になってくれと頼まれた。
- 友人にお金を貸してくれと頼まれた。
みたいな感じです。
相談されても、僕としては「断ったほうがいいよ」としか言えません。
だって、普段から信頼の積み上げがきちんとできている相手なら、僕のところに相談にきたりしないはずなので、信用したほうがいいよなんて口がさけても言えません。
そういう時に必ず「友人と気まずくならないような断り方ってありますか」とか聞かれますけど、そんなものあるわけがありません。
きっぱり断る。
それで気まずくなったり、逆キレしてくるような相手なら、そもそも付き合うべき相手ではないので、すっぱり縁をきればいいとしかいえません。
繰り返しになりますけど。
信用というか信頼関係というのは、普段の付き合いの中で積み上げていくものです。
それもないのに、いきなりお金のからむ頼み事をしてきている時点でアウトであって、相手が自分のことを大切に思っていないどころか、都合のいい「金づる」としか見ていないのだろうと気づくべきなんだと思います。
優秀な営業担当者と詐欺師の根っこは同じです
都合のいいときだけ「信用してくれ」と言ってくる相手はめんどくさいですけど、まあ、アマチュアレベルです。
これがプロレベルになると、少し話が変わってきます。
世の中には、まっとうな仕事である「営業」と、犯罪者である「詐欺師」が存在しますけど、実は、優秀な営業さんと優秀な詐欺師の技術の根っこは同じだからです。
どちらも、何等かの利益をえるために相手に信用されるようにふるまうものですから。
例えばです。
水商売のお姉さま方とお客さんの関係を考えてみます。
お姉さま方は、お客さんに気持ちよくお酒を飲んでもらい、繰り返しお店に来てお金を落としていただくのが仕事です。
だから。
お客さんを褒めます。
会話の技術を磨いて飽きさせないようにします。
必要なら気のあるふりをしたりもします。
身も蓋もない言い方をすれば、お客さんをコントロールしてるともいえます。
でも、それはプロとしてお客さんに気持ちよくお酒を飲んで、対価としてのお金を使ってもらうための技術です。
ホテルや商店の接客とかも含めて対人の営業行為はだいたい同じです。
もちろん、お客の側もそのへんを理解している人がほとんどだと思うのですけど、時たま、真に受けてそのホステスさんにのぼせ上がってしまうお客がいるわけです。
相手が仕事でやっていることを忘れてしまうわけですね。
そうなったお客を、まっとうな仕事でやっている人は「要注意客」と呼び、まっとうでない詐欺師的な人たちは「カモ」と呼ぶ・・そのくらいの違いだと、個人的には思っています。
人を信用しすぎてはダメな時代
現代は「人をコントロールする技術」が歴史上最も進化している時代だと思います。
SNSが発達して、対面であわなくてもコミュニケーションがとれたりしますから、そういう技術を使って、人を取り込んでビジネスにつなげている人もたくさんいます。
そして、それは悪いことではありません。
立派なビジネススキルだと思います。
でも。
有益な技術であるほど、それを悪用しようと考える輩がいる。
それは、コンピュータセキュリティなんかの話と変わりません。
悩ましいのは、上手な相手にそれをされたとき、それがネイティブなのか、技術によるものなのかを区別するのは難しいというか・・無理なことです。
もともと、人たらしというか、人の懐にはいりこむ天才みたいな奴はいましたけど、そういう奴がさらに武器を手にいれてバージョンアップしているわけですから。
だから基本姿勢として「人を信用しすぎない」くらいでないと、いろいろリスクがある時代なんだよな・・と思うわけなのです。
ではでは。