"BOKU"のITな日常

62歳・文系システムエンジニアの”BOKU”は日々勉強を楽しんでます

政府が言う「好景気」と自分らが実感する「景気」のズレはなぜ発生するんだろう

今日は「政府が好景気だという割に、それを実感できていない人が沢山いるように見える理由はなんだろう」と考えてみた話です。

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今は好景気?

 

好景気らしいです。 

www.huffingtonpost.jp

でも、実感はないです。 

給料があがるわけでも、生活が楽になるわけでもない。

周りを見ても「好景気だ」と実感している人をほぼ見ない。

なのに、好景気だとニュースでは言う。

どうなったら好景気で、どうなったら不景気か基準がよくわからないです。

ということで。 

政府が「好景気」かそうでないかの判断をする方法を調べてみました。

 

好景気だと判断する基準

 

 政府の「好景気」とは、「景気動向指数」を見て判断しているようです。 

日本経済新聞の朝刊から引用するとこんな感じ。

内閣府が同日発表した9月の景気動向指数(CI、2010年=100)の基調判断を11カ月連続で据え置き、景気回復が9月で58カ月間に達した。

 添付されていた図はこちらです。

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景気動向指数とは

 

説明はこちらにあります。

www.esri.cao.go.jp

概要を、一部抜粋すると。

景気動向指数には、

の2種類がある。

それぞれの目的は

  • CIは景気変動の大きさやテンポ(量感)を測定する。
  • DIは景気の各経済部門への波及の度合い(波及度)を測定する

です。

以前は、DIが中心でしたが、2008年4月からCI中心の公表形態に移行しているので、日経新聞には「景気動向指数 CI」と書かれています。

 

ポイントは選択された指標かな

 

CIとDIの作成方法も書いてあります。

www.esri.cao.go.jp

ただ、この作成方法を見ても、「なぜ、自分らの実感と景気判断がずれるのか」の答えに近づく気はしません。

唯一、ヒントになるのは

景気動向指数は、各経済部門から選ばれた指標の動きを統合して、 単一の指標によって景気を把握しようとするものであり、すべての経済指標を総合的に勘案して景気を捉えようとするものではない

と書かれている部分です。

この「各経済部門から選ばれた指標」によって結果が変わるわけですから、この指標に何が使われているのか?がポイントになりそうです。

 

計算に使われる指標

 

2017年1月分以降に使われている指標は以下です。

先行系列 1.最終需要財在庫率指数(逆サイクル)
先行系列 2.鉱工業用生産財在庫率指数(逆サイクル)
先行系列 3.新規求人数(除学卒)
先行系列 4.実質機械受注(製造業)
先行系列 5.新設住宅着工床面積
先行系列 6.消費者態度指数
先行系列 7.日経商品指数(42種総合)
先行系列 8.マネーストック(M2)(前年同月比)
先行系列 9.東証株価指数
先行系列 10.投資環境指数(製造業)
先行系列 11.中小企業売上げ見通しDI
一致系列 1.生産指数(鉱工業)
一致系列 2.鉱工業用生産財出荷指数
一致系列 3.耐久消費財出荷指数
一致系列 4.所定外労働時間指数(調査産業計)
一致系列 5.投資財出荷指数(除輸送機械
一致系列 6.商業販売額(小売業、前年同月比)
一致系列 7.商業販売額(卸売業、前年同月比)
一致系列 8.営業利益(全産業)
一致系列 除外(平成29(2017)年1月分以降)
一致系列 9.有効求人倍率(除学卒)
現行系列 1.第3次産業活動指数(対事業所サービス業)
現行系列 2.常用雇用指数(調査産業計、前年同月比)
現行系列 3.実質法人企業設備投資(全産業)
現行系列 4.家計消費支出(勤労者世帯、名目、前年同月比)
現行系列 5.法人税収入
現行系列 6.完全失業率(逆サイクル)
現行系列 7.きまって支給する給与(製造業、名目)
現行系列 8.消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、前年同月比)
現行系列 9.最終需要財在庫指数

 

左側の系列というのは

  • 景気に対し先行して動く先行指数(先行系列)
  • ほぼ一致して動く一致指数(一致系列)
  • 遅れて動く遅行指数(現行系列)

のどれであるかを示してます。

各系列は、その指標が何に使われるかを示していて

  • 景気の現状把握に一致指数を利用
  • 先行指数は景気の動きを予測する目的で利用
  •  遅行指数は事後的な確認に利用。

ということのようです。

 

自分らの実感に近いものは事後確認用なのか

 

前段のことを頭に入れて指標の表を見て気づいたことがあります。

失業率とか給与とか物価みたいに、自分らの実感に近い部分を指す指標はすべて「現行系列 (遅行指数)」に含まれています。

対して、現在および未来の景気判断に影響を与えそうな系列には、株価とか企業活動の結果的なものが多く含まれています。

なるほどね。

これが景気判断と実感にずれがある理由かもしれないです。

結局。

会社の業績がよくて株価があがっていれば好景気なんです。

その代償として給与があがらなくても「事後的な確認に利用する」指標なので、今の景気判断や景気予測に与える影響は微々たるもの・・ということなんでしょうね。

ピント外れかもしれないですが、自分の中ではなんとなく納まりがつきました。

今回はこんなところで。

ではでは。