"BOKU"のITな日常

還暦越えの文系システムエンジニアの”BOKU”は新しいことが大好きです。

生産性向上しろと言いながら、片方で足をひっぱるなんて・・と呆れてます。/軽減税率のニュースを見て

10月からの消費税10%&軽減税率導入前のニュースを見ていて、「なんだかなあ・・」と思うことがありました。

愚痴っぽくなるかもしれないけど、この際だから、書いておこうかな。

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はじめに

 

最初にお断りしておきますが。

今回は、ほぼ個人的な愚痴(笑)みたいなもんです。

でも、現場で生産性向上を叱咤しながら、その足を引っ張るような指示をだされて、悔しい思いを長年してきた身としては・・どうにも引っ掛かって仕方がない。

それが10月から始まる「消費税増税&軽減税率」なんですね。

そのへんを。

冗長かもしれませんが、自分が今までの経験から「生産性向上が達成できるかどうかは、やることを減らせるようなルール変更ができるかどうかにかかっている」と考えるようになった理由から書かせてもらって、最後に、それを踏まえて「自分が特に軽減税率に呆れている」理由を、順を追ってかかせてもらおうかな・・と思います。

 

現在は生産性向上無しには未来を語れない時代になってます

 

大前提として。

現在の日本は、歴史上もっとも「生産性向上」というキーワードが重要な時代だと思っています。 

なぜかと言うと。

今は、歴史上もっとも「人間が人間らしく働いて生きる」ということに価値を認めるように国民の意識が変わってきている段階だと思うからです。

忘れがちですが。

企業が利益を追求するとき、一番安易なのは「奴隷のように人を働かせる」ことです。

給料も払わず、最低限の食事等を与えて働かせ、つぶれてしまったら、新しい奴隷と入れ替えれば良いのですから。

でも。

当たり前ですが、現代はそういう行為に厳しい社会の眼が向けられます。

社員には十分な報酬を与え、かつ、法律に違反しない労働時間にしないといけません。

そうすると、企業の人的コストはあがります。

いくら、社員に素晴らしい待遇を保証していても、企業自体が倒産してしまったら元の子もないわけなので、企業の利益と社員の待遇とのバランスをとる方法を工夫しないといけません。

そのバランスをとるためのキーワードが「生産性向上」だと、自分は思っています。

一人分の人件費のコストに占める割合が大きい小規模であるほど、これは重要です。

しかも、日本と言う国は、小規模企業の定義を「製造業・その他:従業員20人以下、商業・サービス業:従業員5人以下」とすると、全国の企業数の90%弱がそういう企業なんですからね。

だから「人間が人間らしく働いて生きる」社会の実現のためには「全体的な生産性向上の実現」が非常に重要だと、個人的には考えているというわけです。

 

少なくとも民間企業は「生産性向上」の意識は高い

 

自分が見てきた限り。

日本の民間企業においては「生産性向上」に対する意識は高いところが多いです。

実際の話。

現場でシステム導入に関係する仕事(導入する企業側の担当者を含んで)に関係していると、耳にタコができるほど「生産性向上」という言葉を聞かされます。

キックオフ会議なんかで偉い人が必ず言うのが

今回のプロジェクトで、「無駄・無理・ムラと属人性の排除」を実現して、省力化と生産性向上を実現させるんだ!

みたいなことです。

最低でも数百万円、複雑で大規模なプロジェクトになると数億円単位の投資をシステムもろもろにかけるのも珍しくはないですからね。

投資に見合ったリターンをえるために、省力化(=同じ量の仕事なら、より少ない人数でこなせるようになること)が実現可能な生産性向上を目的にするのは当然です。

 

生産性向上=やらなくて良い事をどれだけやめられるか・・です

 

生産性向上。

口にするのは簡単ですけど、やるとなったら本当に大変です。

急に同じことが倍のスピードでできるほど、各社員がスキルアップする・・とか、無理じゃないですか・・現実的に。

だから、実体験として、生産性向上を実現できるかどうか?は、それまでのルールを変更して「やらなくて良い事をどれだけやめられるか?」にかかっているという場合が多かったなと思っています。

例えば、給与計算とかだと 

★★手当は額が固定だけど、〇〇手当をもらっている社員については額を60%に減額するし、さらに△△手当をもらっている場合は、さらに50%に減額しているけど、それへの対応がされていない

みたいなルールがあって、そのチェックと対応は社員が手作業でやっている・・みたいなことがあったとします。

よく、こういうのをすべて、プログラムにロジックを組み込んで対応しよう・・なんてことを言われますけど、間違いなくプログラムは複雑になってコストがあがり、導入後も小さなルール変更でいちいちプログラムを修正する必要がでてきて、結局保守コストがはねあがったりします。

だから、こういうときに「複雑すぎるルールを変更する。イレギュラーな運用をやめる。」という決断をできる上の人がいるかいないか?それがすべてです。

いなければ、システムは導入したけど、担当者の数は前と変わらなくて、給与計算業務にかかるコストも誤差程度しか変わっていない・・なんて失敗に陥るわけです。

 

官公庁は昔から、そういうのに逆行しているところが多かったように思えます

 

有難いことに、民間企業に限れば、そのへんを感覚的にわかっている優れた人が経営層にいることも多くなってきていて、感心させられることも多いです。

でも、官公庁はどうなんでしょうね。

自分はもう15年以上、官公庁の仕事にはかかわってないので、最近はどうか知りませんが、以前は呆れる話がが多々ありました。

例えば・・です。

打ち合わせしていて、こんな感じの規則の話になりました。

この書類を印刷して時は、下部の責任者名の末尾に約2センチかかるように角印を押す

当然、自分は「この書類だけは、いまだに人手で捺印してるのですか?」と、質問したわけです。

ところが、その書類の印刷と捺印は既にコンピュータ化されているというのですね。

それを聞いて、自分は「今見ている資料が古くて、既にその規則は廃止されたんですね?」と質問しました。

だって、しょっちゅう変わる偉い人の名前の端を識別して規則通りの位置に印字する・・なんてプログラムができるわけないと思いましたから。

ところが、返ってきた答えは「規則を変更できるわけないないだろう!!」という言葉と、印鑑の位置調整をする機能を追加で開発し、専任の担当者が印鑑を1枚1枚調整しながら印字しているという説明でした。

絶句でした。

同時に「このプロジェクトから早く逃げよう・・」と真剣に思いました(笑)

 

軽減税率は久々の超バッドニュースです

 

最近は忘れかけていたのですが、消費増税10%と軽減税率のニュースを見たとき、久々にそのことを思い出しました。

www.gov-online.go.jp

普通に考えても。

  • 同じ売り場にあっても、商品によって税率が違う。
  • 同じ商品でも持ち帰りか外食扱いかで税率が違う。

これだけで、現場のオペレーションを複雑化させて、業務の生産性を低下させる爆弾としては十分です。

おそらく、必死の生産性向上努力が無駄になったと、やり場のない怒りを覚えている担当者も結構いるんじゃないかなとも思います。

官公庁は変わっていない・・と落胆もしますね。

そもそも。

政府が「生産性向上」の大切さを訴えてきたんじゃなかったんですかね。

たとえば「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン 」なんて経済産業省が作成した資料に、こんなことが引用されてます。

特にサービス業をはじめとする非製造業分野の低生産性は深刻で、これが日本経済の足を引っ張っている状況にある。

正直、「おまえら非製造業が生産性向上できてないから、日本経済全体が迷惑してるんだ!」みたいにも読める文章で、自分は好きではないですが、生産性向上が大切だということについては否定できません。

まあ、わかったと、生産性向上努力をしようと頑張っている「サービス業をはじめとする非製造業」の人達の努力。

それを根底から覆しかねない軽減税率なんてのを、サラッとだしてくる。

まさに。

生産性向上しろと言いながら、片方で足をひっぱる。

そういう行為です。

その時に思い出したのですが。

実は。

失礼ながら、当時は意外に思ったりしたこともあったのですが。

官公庁には総じて真面目でよく働く人が多かった印象があります。

わりと自分らみたいな民間と通じるような常識的な問題意識も持たれてますし、話をしながら「この人達の意見が尊重される組織になれば良くなるだろうな」と思わせてくれる人にも沢山会いました。

なので。

個人的には、ルールを決めて前例を踏襲するばかりの偉い人と、そういう人しか偉くなれないシステムの問題なんだろうな・・と思ってたのです。

だから・・。

今回の軽減税率については、こんな風に考えてしまったのです。

与党も野党も含めて・・ですが。

消費税10%に単にあげるだけだと選挙の票に影響するのを恐れた政治家の人たちが、軽減税率とかポイント還元とかみたいなことで目先をかわすことを考える。

その政治家に忖度した官僚の上の人達が、現場の意見や下の官僚の人達からの意見を握りつぶす。

そんな官公庁にありがちな構図で軽減税率が成立しているんだろうな。

 です。 

そうするとですね。

なんかムカつくわけです。

で、そのムカつくままに、こんな記事を書いている・・と、まあ、そういうことです。

こんな愚痴みたいな駄文に、最後までつきあっていただいた方に感謝しますね(笑)

ではでは。