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自分で法律の条文を調べるのに「e-Gov法令検索」を使ってみた
日本は法治国家です。
色んなところで法律のお世話になります。
だけど、法律の専門家が自分の近くにいつもいるわけではありません。
たとえば、IT業界でありがちなのが契約関係のトラブルなのですが、個別のプロジェクトレベルだと法律の専門家に相談するようなコストをかけられず、自分でなんとかしないといけないなんてことは良くあります。
そんなとき、とってもお世話になるのが「法令検索」です。
以前は「総務省法令データ提供システム」でしたが、2017年10月で停止され「法令検索」に一本化されました。
法令検索の5種類の検索方法
法令名、五十音、事項別、法令番号、法令用語の5種類の検索方法があります。
法律の更新も速く、常に最新の法律を参照することができます。
使い方といっても、上記のようなシンプルな画面です。
- 法令名検索。
- 五十音順(法令名読み仮名)。
- 事項別(ようするに、刑事・土地・商業みたいなカテゴリから選ぶ)
- 法令番号(??)。
このあたりは、タブの名前から直観的につかえると思いますので、あえて、詳しくは書きません。
今回、取り上げたいと思っているのは。
- 法令用語
です。
法令用語=全文検索です
法令用語検索は、いわゆる全文検索です。
ちょっとクセがあります。
デフォルトのままだと、ちょっと法律の素人には使いづらいところがあります。
個人的にポイントだと思っているのは
- 検索対象
- 検索単位
の指定の仕方です。
まず「検索対象」ですが。
例のように「憲法・法律」と絞ったほうが使いやすいです。
検索単位:本則中の条単位
検索単位:「本則中の条単位」で検索すると、以下のような一覧画面が表示されます。
以下は「マンション 建替え」のキーワードで検索した例です。
ここで、「本頁の全案件の内容を表示」ボタンを押します。
すると、用語検索結果画面に、法令毎に関連する条文の該当部分が表示されます。
あとは。
ブラウザの検索ウィンドウを「Ctrf」と「f」キーで呼び出し、「マンション 建替え」の該当部分に飛ぶとかして、内容を確認すると、割合探しやすいです。
もちろん。
個人の感想(笑)・・ですが。
たくさんの法令にヒットしているように見えますが、たいていは、一つ法令がメインで、他の部分はそれを参照している部分がヒットしているだけだったりします。
そこをみつけて省いていくと、目的の法令にたどり着きますので、あとは、リンクからその法令にとんで、詳しい条文を確認するだけです。
なお「戻る」ボタンは使えません。
その代わりにつかえる
- 条件指定画面へボタン
- 検索結果一覧へボタン
がありますので、それらで前の画面に戻る必要があります。
検索単位:法令単位
法令単位では、選択ボタンを押した時に、その法律の条文のページが表示されます。
上記の「本則中の条単位」は、絞込みやすいのですが「附則」とかに目指す情報がある場合にうまくヒットしなかったりするので、そんな場合にも使います。
例として。
新型コロナウイルスに関連する法律を探してみます。
検索キーワードは「コロナウイルス」にしてみました。
これで検索すると。
こんな感じで「新型インフルエンザ等対策特別措置法」がでてきます。
あとは、選択で条文のページにとんて「Ctrl]+「f」で検索ウィンドウを出して、コロナウイルスで検索すると該当箇所がでてきます。
民法に関しては「法令名検索」を使う
全文検索は便利です。
でも、全文検索と相性の悪い法律もあります。
例えば。
民法です。
民法で規定されている業務委託契約時の請負契約とか委任契約・準委任契約についての条文とかはよく参照するのですが、「請負」とか「委任」だけで検索すると沢山ヒットしすぎて確認が大変だったりします。
しかも。
検索結果一覧は法令の新しいものが前に来ます。
そうすると、古い法令である民法とかは、検索結果のお尻の方に埋もれてしまうので、とても探しにくいわけです。
なので、民法に関しては「法令名」検索を使います。
たとえば
みたいな文章があって、「善管注意義務」がどのような規定か・・とか調べたいときには法令名検索で
みたいに検索して、以下のように完全一致と部分一致のリストから、法令にとびます。
表示された民法の画面で「Ctrl」と「f」キーで検索ウインドウを出して、条の数字を以下のように漢数字で入力すると
こんな感じでマッチした行が表示されるので
リンクを使って該当の条文でとぶ・・・ことができるので、こちらのほうが早く答えにたどりつけます。
こんな感じですかね。
ではでは。