"BOKU"のITな日常

BOKUが勉強したり、考えたことを頭の整理を兼ねてまとめてます。

コピーをとる担当者が休みだから、明日にしてくれ!・・ジョブ型雇用の落とし穴?

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先に書いておきます。

自分は「ジョブ型雇用」がそれほど好きではありません。

そのデメリットを経験したことがあるからです。

15年以上前、日本にいながら、アメリカの企業と直接仕事をしたことがあります。

メールと電話会議(自分は日本語+翻訳ソフトで・・)だけでプロジェクトをすすめる当時としては斬新なやり方でした。

相手はアメリカの企業なので、完全な「ジョブ型雇用」です。

そこで、相当、イライラさせられた・・というわけです。

ジョブ型雇用ということは、「職務を指定して雇われている」社員です。

だから、担当者がいないと、平気で仕事が止まります。

あきれたのは「コピーをとる」なんてことまで担当者が決まっていることです。

そのため、相手から「コピーをとる担当者がいないから、今日はコピーできない。明日にしてくれ。」なんて、連絡がきたりします。

最初にその理由を聞いたときは意味がわかりませんでした。

コピーをとる担当者・・って何よ???

100歩ゆずって、そういう担当者がいたとしても、担当者が不在なら、他の人が数枚くらいのコピーをとってくれてもいいじゃないか・・。

日本的な感覚だと、そう思ってしまいますからね。

ところが、それを強くいっても、まったく聞き入れてもらえません。

いつも「コピーをとるのは彼(彼女)の仕事だ。他の人間がかわりにすることは許されない。そんなことをすれば、仕事を奪ったとして、彼(彼女)から訴えられても文句は言えないのだ。」なんて理屈をならびたてられて終わりです。

本当に血管が切れそうなくらい頭に血が上るのですが・・。

どうにもなりません。

結局、こちらが日本の顧客に頭を下げまくることになりますが、本当の理由が言えないので、毎回言い訳に四苦八苦しました。

だから。

そのころは「ジョブ型雇用」とか「ジョブディスクリプション(職務記述書)」なんて単語を聞くだけで、ジンマシンがでそうなほど嫌いでした(笑)。 

 だから。

自分は日本の働き方の方が好きです。

各個人が自発的に工夫したり助け合ったりして、お客様に迷惑をかけないように動くというやり方には「善意」があふれてますし、たいていの場合、効率もいいです。

でも。

当たり前ですが、日本的働き方には欠点もあります。

一番大きいのは、日本的働き方の基礎である現場の自発的な工夫=働く人の善意というのは、仕組みと相性がよくないことでしょうね。

極端な話。

現場の自発的な工夫や助け合いが意味を持つというのは、裏をかえせば仕組みがゆるゆるだったり、ルールがあいまいだったりする組織だから・・という面もあります。

ルールと仕組みが機能するには、全員が「それを守る」ことが前提です。

そのためには例外的な要素を、できるだけ取り除かないといけません。

なので。

頑張って、きちんとした「ルール」と「仕組み」を作ったとたんに、それまで強みだったはずの「自発的な」という部分がマイナス要素になったりするわけです。

たとえば。

  • 自発的な工夫と現場の善意によって、ルールが骨抜きにされたり。
  • 自発的な工夫で手順が変更されて、知らない間に仕組みの形が変わっていたり
  • 一人の優秀な人が助けることで仕組みの本質的な問題が隠されてしまったり。

なんて感じで。

こういうことは、仕組みを作る側、特にシステムを開発する人間にとって最悪です。

でも。

やっている側は「善意」で「真面目」に「一生懸命」ですから・・注意もしづらい。

困ったものです。

だから、アメリカのように仕組みとルールをきっちり決めてやろうとすると、ジョブ型雇用で、自発的に動かない労働者のほうが良い・・という側面があるんだなと、思ったりもするわけです。

 

結局のところ。

日本型雇用とジョブ型雇用のどちらが優れているかなんて話は、そもそも無意味なんだと思います。

だって、つきつめると。

  • 自発的行動や各人の工夫で生まれるプラスアルファを重視する
  • 仕組みやルールを厳密に守らせることで生まれる生産性を重視する

のどっちを選ぶか・・という話になりますから。

これは、どっちが良いか?は場合による・・としか言いようがありません。

やろうとしている仕事にどちらが適しているか?

かかえている人材がどちらのやり方に適性があるか?

みたいなことを考えて決めていくしかありません。

日本って、わりと同調意識が強くて、みんなと同じにしたがりますけど、すべての会社が同じ人事制度だったり働き方になる方がナンセンスで、他の会社がどうしてようと、どうでもいいという方が本当な気がするんですよね。 

ではでは。