ニューラルネットワークコンソール(Neural Network Console)は、「人工知能(AI)を実現するディープラーニング(深層学習)の統合開発環境」です。
統合開発環境ということは、ニューラルネットワークコンソールで設計・学習・評価の試行錯誤をして、最適化できたものを、ソースコードに落とし込めるということです。
実際、ニューラルネットワークコンソールのEDITタブのActionで、pythonのソースコードにエクスポートできます。
このエクスポートしたコードをPythonで実行するときに必要なのがNNabla(Neural Network Libraries)なので、インストールしておきます。
2017/12/02追記
>上記および以降の説明のニューラルネットワークコンソールの画面は、Version1.00のものです。
>Version1.10ではアイコンのデザイン等が少し変わってます。
>ただ、見てわかる範囲と判断して特に貼り替えはしていません。
NNabla(Neural Network Libraries)のインストール
一番、シンプルな以下のパターンでやります。
- CPUサポートのみ
- anaconda(3)にインストールする。
手順は、こうです。
- anaconda(python)をインストールする。
- anacondaに、NNablaの領域を作る
- NNablaをインストールする。
- インストールできたか動作確認する
1.anacondaをインストールする
anacondaのインストーラはこちらからダウンロードします。
ダウンロードしたインストーラを実行します。
1点だけ、インストールするフォルダに注意してください。
デフォルトのままでとばしていると、「Just Me」という選択肢になって、USERSの下にインストールされてしまいます。
「All User」に変更して、C:\直下の適当なフォルダにインストールした方があとで面倒がないと思います。
あとは、あまり悩むところはありませんので、詳しくは書きません。
必要であれば、例えば「anaconda windows インストール」でググれば、でてきますので、そちらを参照く
Anaconda を利用した Python のインストール (Windows)
とかですね。
2.anacondaに、NNablaの領域を作る
これは必須ではありません。
tensorflowとか他の開発環境も切り替えて使いたい場合に、NNabla専用の環境を作るために行います。
なので。
NNablaしか使わない。
もしくは他のプログラムから「Neural Network Libraries」の処理を起動したりするのが必要な場合とかなら、仮想環境を作らずにインストールにすすんでください。
さて、仮想環境の作り方です。
Windowsのコマンドプロンプト か anaconda prompt を起動します。(スタートメニューのanaconda3の下にあります)
そこで以下のコマンドを打ち込みます。
conda create --name=nnabla python=3.5
途中で、問い合わせしてくるので、[y]と答えます。
構築が始まります。
しばらく(数分)で終わります。
成功すると、こんな画面で終わります。
2017/12/30追記
>現在、自分の環境ではpython=3.6で使っています。
>なので、「conda create --name=nnabla python=3.6」でも良いと思います。
できたかどうか確認するために、以下のコマンドを入力します。
conda info -e
こんな風にnnabla環境ができていればOKです。
3.NNablaをインストールする。
インストール作業をする前に確認です。
NNableの一部機能は、VC++14(VisualStudio2015相当)でコンパイルされているので、VisualStudio2015のRuntimeが必要です。
すでにインストールされている場合は、いいですが、なければ先にインストールしておく必要があります。
仮想環境を作った場合は、NNabla(Neural Network Libraries)環境をアクティブにするコマンドを入力します。
activate nnabla
プロンプトに(nnabla)が表示するのを確認します。
さて、インストールです。
以下のコマンドでインストールします。
pip install nnabla
最後にSuccessfullyとでれば、OKです。
ただ、NNabla(Neural Network Libraries)のバージョンによっては、上記だけではうまくいかない場合があります。
例えば、こんなエラーメッセージとかが表示されたりします。
- Command python setup.py egg_info failed with error code 1
- Lapack (http://www.netlib.org/lapack/) sources not found
- Atlas (http://math-atlas.sourceforge.net/) libraries not found.
などなど。
ようするに、Scipyなどをソースからコンパイルしにいこうとするので、ソースを探しに行ったり、VC++のコンパイラを探しにいったり・・、するみたいです。
そんな場合は、以下のコマンドを実行してからインストールします。
conda install scipy scikit-image ipython
これで、scipy他NNablaのインストールに必要なパッケージがインストールされます。
2017/12/30追記
pip install nnabla 実行時に、「No module named 'setuptoos.wheel'」というエラーがでる現象が発生する場合があるみたいです。(今回、発生したのは python=3.6 でconda create した環境でしたが、そのせいかどうかはわかりません。)
とりあえず、今回、回避した方法だけ書いておきます。
conda install setuptools
conda install wheel
を実行後、再度、pip install nnabla したらいけました。
続けて、pyWin32をインストールします。
conda install -c anaconda pywin32
これをしておかないと、後の動作確認で import nnablaした時に、「 No module named win32com・・」のエラーがでます。
4.インストールできたか動作確認する
仮想環境を作った場合は「activate nnabla」とかします。
ipythonを立ち上げます。
ここで、nnablaがimportできればOKです。
この状態になっていれば、「exit」と打ち込んで、ipythonを終了させてインストール作業は終わりです。
以上で、インストールは終わりです。
おまけにバージョンアップのやり方です
本家のサイトにも「Installation on Windows」があります。
英語ですけど。
もし、GPUも使う場合のコマンド等を参照する場合は、こちらを見てください。
上記手順は、実際にやってますから、少なくとも現時点(2017/09/26)では、手順通りにやればサクッとインストールできるはずです。
ただ、わりあい変更が頻繁にあったりするものでもありますので、もし、うまくいかない現象を見つけられた方は、コメント等で教えてもらえるとありがたいです。
あと、NNablaは結構頻繁にバージョンアップしているみたいです。
最新バージョンにするには、activate nnabla をした後で、以下のコマンドを実行すると、バージョンチェックしてアップデートしてくれます。
pip install -U nnabla
以上、補足です。
2017/12/02追記
バージョンアップ関連の記事は以下にも書いてます。
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