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同じ「GPT-4」モデルを使ってても「ChatGPT」と「Bing AI」は違うな
入力した質問に対して、人間のように自然な対話形式でAIが答えるチャットサービス「ChatGPT」は「GPT-4」という大規模言語モデル(LLM)を使っています。
その「GPT-4」を使うもう一つの対話型AIが「Bing AI」です。
Bing AIとChatGPTの違い
Bing AIの使い方や、概要的なChatGPTとの違いについては、こちらに非常にまとまった記事がありましたので、リンクの紹介と引用だけにとどめておきます。
その中で僕が注目する相違点は2つです。
ChatGPTは「回答の回数に制限はなく、長時間同じトピックでやり取りをすることが可能」だけど、Bing AIは「 1つのトピックに対して、20回までしか回答できない」という制限があるというのが、一つ目。
ChatGPTは「有料プラン『ChatGPT Plus(月額約2,600円)』に課金しないとGPT-4が使えない(無料プランはGPT-3.5-turboまで)」だけど、Bing AIは「GPT-4が無料で使える」というのが二つ目です。
ただ、両方を使ってみると、上記以外にも、そのアプローチというか、立ち位置的な違いを感じることが多々あるように感じました。
それを書きたいと思います。
ChatGPTとBing AIを同じプロンプトで比較してみる
ChatGPTのベターな使い方はいろんな人が試しています。
それをまとめたこんなサイトもできていて、参考にさせてもらってます。
この中で紹介されているChatGPTのプロンプトをBing AIに適用すると、同じ回答が返ってくるのか・・、それとも、違う回答が返ってくるのか?
興味があったのでいろいろ試してみたところ、「内容的には似通っているけど印象としては違う」・・感じです。
それを、こちらの仕事活用術7選から引用させてもらった2つの例で紹介します。
1.法律アシスタントのケース
法律アシスタントケースのプロンプトはこうです。
これを使い、Bing AIは会話のスタイルを3つの中からデフォルトの「その他バランス」を選択してやりました。
それに対する回答はこちらです。
ChatGPTだと「草案」まで作成してくれましたが、Bing AIの場合は「手順の説明と、関連リンクの紹介」までで、同じGPT4を使っていても、回答のスタンスは違います。
そして、この下に以下の3つの選択肢が表示されます。
ここで左の「サンプルはありますか?」をクリックしてみても。
ChatGPTのように草案を自ら作成するのではなく、参考になりそうな草案の情報を提供してくれるスタンスの回答が表示されます。
2.クリエイティブな文章作成アシスタントの例
次の例は「6、クリエイティブな文章作成アシスタント」のプロンプトです。
私は、ハリー・ポッターの次回作を「サザエさん」のようなトーンで書きたいと考えています。ストーリー展開の条を3つ提示してください。
このプロンプトだと上記と異なり、参考情報の提示だけするのは難しいはずです。
この回答は3つのスタイルすべてで試してみました。
スタイル「独創性」を選択した場合。
そこで得られた回答がこちらです。
今後はスタイル「厳密」を選択した例です。
最後に「バランス」を選択した例です。
スタイルの違いごとに回答が異なりますが、いずれにしても「ストーリー展開案」としてみた感じ、以下のページで紹介されているChatGPTの回答のほうが、それらしく完成度は高い気がします。
Bing AIは「進化したチャット型検索エンジン」な感じがする
いくつか例を試した感じだけですが、同じ「GPT-4」エンジンを使っているといっても、ChatGPTとBing AIは似て非なるものだな・・という感じはしました。
今の「ChatGPT」の回答具合が気に入っていて、GPT-4で、がっつり使いたいなら有料プランにはいって「ChatGPT」を使うしかないのは間違いないです。
なんだかんだ言っても、Bing AIは「進化したチャット型検索エンジン」の印象でしかなく、回答の粒度も違うので、そこから受けた印象を擬人化してあらわすなら
- ChatGPTは優秀な相談相手や先生・コーチ・先輩的な感じ
- Bing AIは何でも質問できる「色々なことに詳しい友人」みたいな感じ
になってしまいます。
例えば、
テレビでCAMインベーダーって言ってたけど、どういう意味か教えて
みたい声をかけるようなイメージで「Bing AI」に問い合わせると、以下のように回答を返してくれます。
わざと「CANインベーダ」を「CAMインベーダ」と間違えて入力したのを、やんわりと正してくれたり、ポイントを押さえた「詳しすぎない粒度」で返してくれるところが「ちょっと詳しい友人っぽい」気がするってだけなんですけどね。
まあ、どちらにしても凄いのは変わりません。
どう使いたいか?で好みはわかれると思います。
僕的には「Bing AI」のアプローチのほうが、しっくりきますけど。
ではでは。