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健康寿命・平均寿命の算出方法と、どの程度信用できるかを調べてみる

平均寿命とか健康寿命という言葉は、日常会話の中で普通に使うのに、「平均寿命・健康寿命ってどうやって計算してるか」を、自分が知らないことに気づきました。 

気づくと、なんか、すごい気持ちわるいので、調べてブログに書いておきます。 

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尾島俊之さんの資料を参考にしました

 

色々資料を見ました。

浜松医科大学 尾島俊之さんの「健康寿命の算定方法と日本の健康寿命の現状」という資料が一番わかりやすかったです。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/shinzo/47/1/47_4/_pdf

 以下、そこからの抜粋と自分なりの整理の結果です。

 

平均寿命の算出方法とは

 

平均寿命は生命表によって計算します. 

生命表とは「その年の年齢ごとに生存数・死亡数・死亡率・定常人口・平均余命」などを計算して一覧にしたものです。

www.mhlw.go.jp

これを使えば、ある年の年齢別の死亡率がわかれば、新しく生まれた10万人が何歳の時点で何人生き残っているか?が機械的に計算できます。 

 

生存率表をざっと計算する

 

生まれた人10万人で、ざっと計算して、生存率表をグラフにしてみました。

年齢別の死亡率がわかっていれば、0歳の死亡率を使って、1歳誕生日時点の生存数を計算し、次に1歳の死亡率を使って2歳の誕生日時点の生存数を計算・・みたいに、機械的に作ることができます。

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年齢別の死亡数とかは、人口動態調査などの結果数値を使っているのでしょうね。

どこにも明記はされてないので、おそらく・・ですが。

 

生存率表から平均寿命を計算する方法

 

生存率表を作ったら、今後は以下の図のように「①の部分の面積」と「②の部分の面積」が等しくなる年齢を探します。

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上の図は例のためにラフに線を引いてますので、多少のいびつさはご容赦を。 

上記の元データは男性の生命表です。

これは2017年の想定で作ったので、実際の平均寿命は「80.98歳」です。 

雰囲気はわかりますね。 

 

結局、平均寿命は昨年度の結果でしかない

 

実際はもう少し複雑な計算(定常人口などを用いて生存数表を作り、面積を定常人口で除算してうんぬん・・)をするみたいですが、考え方はこんな感じです。 

実際の死亡数・生存数などの実績を元に計算しているわけです。

なので、あくまで直近の年齢別の死亡率を元に計算してみたらこうでした・・という結果でしかないわけです。 

当然のごとく、直近の年齢別死亡率が未来永劫一定のわけはありません。

なので、今計算されている平均寿命が、自分が寿命を迎えるころに同じ数字であるわけはないな・・ということは、さすがにわかります。 

なんか。

平均寿命を話題にするときって、その平均寿命が自分がその年齢になったときでも同じように錯覚してしまいがちです。

例えば、約81歳位までは生きるつもりでお金の算段を考えてしまう・・とか。

でも、それは大きな間違いなのですね。

過去からの推移を考えて、自分がその年齢に達するまでの期間の間に、平均寿命はまだまだ伸びていく前提で考えないといけないということですね。

今の状況から考えて、自分がその今の平均寿命に達するころには、平均寿命はが90歳をゆうに超えていても不思議でもなんでもありません。

人生100年

そう考えるのが、ざっくりだと正解なんだろうなと思います。

 

今度は健康寿命の求め方

 

 健康寿命も求める考え方は、平均寿命と同じです。 

でも、平均寿命が全国民を対象としているのに対して、健康寿命は「健康な国民」だけを対象にして計算している点だけが違います。 

つまり「健康な国民」の平均寿命が「健康寿命」なわけです。 

これはわかりやすいです。 

 

健康な国民?って自己申告なんだね

 

じゃあ「健康な国民」ってなんなのよ?ということです。 

その基準の決め方でバリエーションがあるみたいですが、代表的なものとして資料に書いてあったのが、厚生労働省がやっている国民生活基礎調査の結果を使う方法です。 

例えば、「あなたは現在,健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか.」と質問して,自分が健康であると自覚している人について、さらに、「あなたの現在の健康状態はいかがですか」と質問し、そこで,「よい」「まあよい」「ふつう」の回答した人を健康な国民とみなす・・みたいなやり方です。 

面白いですね。 

平成30年度も、また国民生活基礎調査が始まるみたいです。

国民生活基礎調査|厚生労働省

対象者に選ばれて調査員がきたら、健康の質問みたいなことだからといい加減に書かず、自分の回答が健康寿命に影響を与えるんだと自覚して、真剣に書かないとだめだなと思ってしまいいますねえ。

 

健康寿命と平均寿命の差はあって当然かなと思う

 

2018年で男性の平均寿命が81.25歳でした。

健康寿命は、72.14歳です。

gemmed.ghc-j.com

www.nikkei.com

平均寿命は毎年発表ですが、健康寿命は3年おきです。

なので、平均寿命は2018年で、健康寿命が2016年ではありますが、約10歳弱くらいの差があります。

自分もこの記事を書くまでは「健康寿命」のことをよく知らず、この差をわりあい深刻に見てました。 

72.14歳を超えると、健康を害して、家族やお医者さんの世話にならないと生きられない人間がそんなに多いんだなって感じです。 

でも。

どうも計算方法を知ってしまうと、そんな感じではなくなりますね。 

だって、健康上の理由で日常生活に支障がなくても、自身の健康について、ふつう以下だと回答した人は除かれているわけですから。 

周囲を見渡しても、普通に働いたり・スポーツしている人の中にも、ちょっと調子が悪くて(お酒の飲み過ぎとか・・・)お医者さんにかかっている人は結構います。 

この人達にも「日常生活には支障がなくても、健康に不安のある人」として、健康寿命からは除外されている人はいるはずです。

そう考えると、ちょっとイメージが変わります。 

ちょっと乱暴に言うなら、「健康に全然不安を感じてない人」の平均年齢が72.14歳だと思えば良いのですよね。 

だったら、逆に72.14歳ってすごくないですかね。

そう考えると。

健康寿命と平均寿命に差がある件は、それほど気にしないでもよさげな気はします。

うん。